心地良く暮らすための無垢フローリング × 家具の組み合せ

2021-12-28

無垢フローリングは、空間を構成する一部であり、いくらフローリングだけにこだわっても「いい空間」にはなりません。

その空間には、壁や家具、ドアなどの調和が取れて初めて、いい空間になっていきます。

今回は、無垢フローリングを使って心地よく暮らすためのワンポイントアドバイス集になります。

1.無垢フローリングとは？

無垢フローリングとは、無垢の木材でつくられた「単層フローリング」のことをいいます。一般的には、薄くした板材を重ね合わせた「積層フローリング（複合）フローリング」が広く普及しています。

無垢フローリングの最大の魅力は、心地よい質感や優しくぬくもりのある肌ざわりです。耐久性や調湿性に優れ、自然な木の香りはやすらぎの空間をつくってくれます。

ひとつひとつ異なる表情を見せ、時が経つにつれて深い色と風合いを醸し出します。「経年美化」ともいわれるのは、天然の木材ならではの自然美です。お洒落な洋風にも趣のある和風にも相性が良く、さまざまなテイストに馴染み、好みの家具や雰囲気に合わせて選ぶことができます。

ナチュラルな無垢フローリングなら、インテリアをぐっとおしゃれに見せてくれるでしょう。

無垢フローリングにはさまざまな樹種があり、その色合いや木目の柄には特徴があります。大きく色分けすると、次の３つのグループに分類できます。

①白・明るいブラウン系の色味　（ナチュラルブラウン）
②茶系の中間の色味　　　　　　（ミディアムブラウン）
③黒・濃いブラウン系の色味　　（ダークブラウン）

床は住まいの中で面積の占める割合が多いため、部屋の印象や雰囲気に大きな影響を与えます。それぞれの色味に合わせたコーディネートをご紹介しましょう。

明るく自然な雰囲気が魅力のナチュラルブラウンの無垢フローリング。木目が美しく、さまざまなインテリアと馴染みます。人気の北欧テイストやシンプルモダンのスタイルにもぴったりです。

代表的な樹種は、サクラや栗、ひのき等になります。

同系色やソフトな色合いの家具と組み合わせることで、よりナチュラルさが引き立ちます。部屋に統一感が生まれ、すっきりとした印象になり、空間も広く開放的に見えます。

シンプルで物足りなく感じるときは、小物でカラーを取り入れるとアクセントになり、季節感や個性を出したいときにも最適です。

反対に濃い色やビビッドカラーの家具と組み合わせれば、床とのコントラストで家具のデザインがきれいに映え、スタイリッシュで洗練された雰囲気になります。

黒や濃いグレーを合わせてシャープな雰囲気にしたり、青や赤など鮮やかな色を使いカジュアルで個性的な空間を演出するなど、合わせる色によってさまざまなスタイルを表現することができます。

柔らかく温かみのある色合いが美点のミディアムブラウンの無垢フローリング。木の質感や温かみが感じられ、ほどよく引き締まった印象になります。中間の色味なのでどんな色とも相性が良く、好みに合わせてコーディネートすることができます。

代表的な樹種は、アカシアやオーク等になります。

同系色で同じトーンの家具でまとめれば、優しく素朴で親しみやすい雰囲気になります。観葉植物などのグリーンも鮮やかに際立ち、軽やかな表情を演出できます。ブルーやイエローなど、合わせる色によって多彩なコーディネートが可能です。

濃い色の家具と組み合わせれば、おしゃれで落ち着いた印象になります。ステンレスやコンクリート、アイアンやレザーなどの無機質な素材と合わせることで、工業的なインダストリアルスタイルがつくれます。

高級感と重厚感に満ちた表情が特色のダークブラウンの無垢フローリング。深みのある色合いは根強い人気があります。

代表的な樹種は、ウォールナット等になります。

白や淡い色合いの家具と組み合わせると、明るさ爽やかさがプラスされ、モダンで開放的な空間をつくることができます。クールになりがちなときは、柔らかい光の照明を取り入れると優しい雰囲気になり、床と家具の色のコントラストをうまく調和してくれます。

濃い色の家具でまとめれば、より重厚感が増し、シックで落ち着いた印象になります。クラシカルな空間やヴィンテージ家具との相性も抜群です。

圧迫感や重さが気になる場合は、小物やファブリックでカラーを取り入れると、軽快な華やかさを加えることができ、バランスが良くなります。

無垢フローリングは樹種や色合いによってそれぞれに魅力があります。また、年数が経つにつれて異なる雰囲気を醸し出すこともあるので、テイストの変化も楽しめます。素材感や風合いを活かし、好みや家のテイストに合う無垢フローリングを選びましょう。

心地よく過ごせる空間づくりを、ぜひ楽しんでください。