“フローリング”ってひとまとめに言っても結構種類があるんです!
お家づくりの最中や賃貸マンションをお探しの際に“フローリング”というワードは必ずと言っていいほど出てくるかと思います。
え?床材のことでしょ?我が家も張ってます!という方、おうちのフローリングはどんな種類でなんの木を使っているかご存知でしょうか?!
ひとまとめに“フローリング”と言っても、意外に種類があるんです!
今回はおおまかなフローリングの種類についてご説明させていただきます。
1.無垢フローリングってなに?
無垢フローリングとは、「単層フローリング」のことです。
厚さ方向に1つの層しかないもののことで、断面を見れば分かりやすいです。
上から下まで木目が続いています。
単層なので何度でも削ることが可能です。すなわち耐久性に優れ、長く使用できるということです。
無垢フローリングにはUNIフローリングとOPCフローリングがあります。
オークやアカシアなどの広葉樹は太くて曲がりながら育つので小さな木片から形成されるUNIフローリングが比較的多く、スギやヒノキなどの針葉樹はまっすぐ育ちまるごと1枚の長さを切り取れるのでOPCフローリングが多いです。
UNI、OPCについては過去のブログをご参照ください!
『無垢フローリングは張り方で印象も変わる?!実例をご紹介!』
2.積層フローリングってなに?
積層フローリングとは、合板の上に仕上げ材となる天然木を張り合わせたフローリングのことです。「合板フローリング」、「複合フローリング」とも言います。
合板とは、薄く切った木材を繊維方向が垂直に互い違いになるように重ねて接着剤で圧着した木質材料のことです。
その合板の表面に突き板や挽き板と言われる単板を張って完成します。
断面を見ない限りは無垢フローリングとの違いは特にわかりませんが、大きな違いは「伸縮率」です。
無垢材は単層なので室内環境によってある一定の方向に伸縮するリスクが高いのですが、積層フローリングは合板部分の繊維方向が垂直になっているので伸縮率が低く、床暖房にも使用することができます。
また、15㎜の無垢フローリングで節や色むらがない良いグレードのものを作ろうとするとかなりのコストアップになりますが、薄い単板を表面材に使用する積層フローリングは比較的安価に生産することが可能です。
当社の積層フローリングは2㎜や4㎜の厚みのある挽き板を仕上げ単板として使用しているので、見た目にはまるで無垢のような質感となっております。
突き板・挽き板とは?
突き板とは、0.2~0.6㎜程度に木を薄くスライスしたものです。大根などをスライサーで薄く切るイメージです。
プリントには出せない本物の木目を安価に大量生産することができます。
挽き板とは、回転する鋸(のこ)で切削した厚みのある材のことです。鋸の刃の大きさだけのこくずが出てロスとなり多少高価になりますが、表面の単板が厚ければ厚いほど傷が付いても下の合板が見えないメリットがあります。
3.針葉樹フローリング
針葉樹とは、葉の形が針形もしくはうろこ状の樹種のことを言います。柔らかいため「柔木(やわぎ)」とも言います。
一般的に樹形もまっすぐで曲がりの少ないものが多く加工性も良いため、スギやヒノキ・マツに代表される針葉樹は木造の構造から造作まで幅広く利用されています。
その中でもスギは成長が早く生産性が高いため、日本で一番多く植えられています。
全国各地でブランド化されており、当社が扱っている「徳島すぎ」もその一つです。
メリット
・柔らかく足腰に負担がかかりにくい。
・熱伝導率が低く、よりあたたかく感じる。
デメリット
・柔らかく傷がつきやすい
・水分を吸いやすいためシミができやすい
4.広葉樹フローリング
広葉樹とは、広い葉形を持つ樹種のことを言います。堅いため「堅木(かたぎ)」とも言います。
針葉樹が約500種であるのに対し、広葉樹は20万以上と多くの種類があります。
製材面にはそれぞれ特色を持ち、床板や家具などの造作材として多く利用されています。
メリット
・堅く傷がつきにくい
・木目のバリエーションが豊富
デメリット
・堅く冷たく感じる
5.無垢フローリングはあたたかい?
無垢フローリングは暖かいというイメージがありますよね。それは材料に含まれる空気の量が関係しています。
木材の細胞内には小さな空気の層があり、その量が多いと床下からの冷気が伝わりにくく触れたときにあたたかく感じるのです。
この空気の層が多いほど材料の密度が小さくなり、軽くなります。
ダウンジャケットや羽毛布団をイメージしてください。軽くて空気を含んだものを羽織るとあたたかいですよね。
下の表は材料ごとの密度(比重)の値です。
同じ木材でも針葉樹と広葉樹では比重に差があり含む空気の量が異なるため、針葉樹のほうがよりあたたかく感じます。
ですが、比重が小さいほど組織的に柔らかくなるという性質もあります。
それが上記にも記載したように、傷が付きやすくなる要因になります。
まとめ
このように加工や樹種の違いによって、様々な種類に分けることができます。
例えばお部屋の用途ごとに、無垢フローリングと積層フローリングを張り分けてみたりなんてこともできるのです。
床材なんてなんでも一緒!と言われると少し寂しいので、簡単ですがまとめさせていただきました。
皆様のライフスタイルに合った床選びをお手伝いできたら嬉しいです!
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