無垢フローリングのオイル仕上げとUV塗装どっちがいい?メリット・デメリットを比較解説

無垢フローリングを選ぶときに多くの方が迷うのが、「オイル仕上げ」と「UV塗装」の違いです。
どちらも見た目や手触り、メンテナンス性、経年変化に大きな違いがあり、選び方ひとつで空間の印象が変わります。
この記事では、それぞれの特徴とメリット・デメリット、さらにライフスタイル別のおすすめを徹底比較。
「どちらが自分に合っているか」を判断できるよう、専門的な視点でわかりやすく解説します。
目次
1. 無垢フローリングの「仕上げ」とは?
無垢フローリングの“仕上げ”とは、木材の表面を保護し、美しさと耐久性を高めるための最終工程のことです。
無垢材は自然素材ゆえに、そのままでは水や汚れ、摩耗に弱く、日常の暮らしの中でダメージを受けやすいという特徴があります。そこで、木の表面に塗装やオイルを施すことで、汚れにくく、掃除もしやすくなるのです。
仕上げの種類によって、見た目の印象・手触り・経年変化・メンテナンス性が大きく異なります。
自然な風合いをそのまま楽しめる「オイル仕上げ」と、耐久性とメンテナンス性を重視した「UV塗装」が代表的な2つの方法です。
どちらも無垢材の良さを活かすための仕上げですが、「どんな空間で、どんな暮らしをしたいか」によって最適な選択は変わります。
次章では、それぞれの仕上げ方法の特徴とメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
【POINT】
・木の美しさを引き出す最終工程
・表面を保護することで耐久性や汚れの付きにくさが変わる
・主な仕上げ方法は「オイル仕上げ」と「UV塗装」

2. オイル仕上げとは?
< 特徴 >
天然オイル(亜麻仁油や植物性オイルなど)を木の内部に浸透させて保護する方法。
表面に塗膜を作らず、木そのものの質感や手触りを活かせる。

▷ メリット
・木の温かみや手触りをそのまま感じられる
・傷や汚れがついても自分で補修しやすい
・時間とともに艶や深みが増す「経年変化」を楽しめる
・自然素材志向の空間にマッチ
▷ デメリット
・水や汚れが染み込みやすい
・定期的なオイルメンテナンスが必要(年1回〜数年に1回)
・施工時にムラが出やすい場合も
・家族にアレルギーがある場合はオイル成分に注意が必要
3. UV塗装とは?
< 特徴 >
工場でウレタン系塗料を塗布し、紫外線(UV)で硬化させる仕上げ。
表面に強い塗膜を形成するため、傷や汚れに強い。

▷ メリット
・メンテナンスがほぼ不要
・水や汚れ、摩耗に強く、キッチンや子ども部屋にも最適
・施工ムラがなく、均一な美しい仕上がり・光沢やマットなど仕上げの種類が豊富
▷ デメリット
・木の質感がやや失われる(塗膜で覆われるため)
・傷がつくと部分補修が難しい
・経年変化を楽しみにくい
・再塗装の際に剥離が必要な場合も
4. オイル仕上げとUV塗装を比較表で見る

| 比較項目 | オイル仕上げ | UV塗装 |
|---|---|---|
| 質感 | 自然で温かみがある | 均一でツルっとしている |
| メンテナンス | 定期的に必要 | ほぼ不要 |
| 耐水性・耐汚性 | 弱い | 強い |
| 傷の補修 | 自分で簡単にできる | プロ施工が必要 |
| 経年変化 | あり(味が出る) | 少ない |
| 向いている場所 | リビング・寝室 | キッチン・子ども部屋 |
こちらの動画でとっても分かりやすく解説していますのでぜひご覧ください。↓
5. ライフスタイル別おすすめ
ここまで、オイル仕上げとUV塗装の特徴や違いを見てきました。
どちらも無垢フローリングの魅力を引き出す優れた仕上げ方法ですが、「どちらが良いか」は使う人のライフスタイルや空間の用途によって変わります。
たとえば、自然素材の温もりを肌で感じたい方にはオイル仕上げがぴったり。
一方で、小さなお子さんやペットがいる家庭では、汚れや傷に強いUV塗装が人気です。
この章では、住まい方や好みに合わせて、どちらの仕上げが向いているのかを具体的なシーン別にご紹介します。
「自分の暮らしに合うのはどっち?」と迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

▷ ナチュラルで素材感を大切にしたい人
→ オイル仕上げがおすすめ。
木の呼吸を感じながら、使うほどに深みが増す「育てる床」に。
自然素材の家具や北欧インテリアとも好相性です。
▷ 小さなお子さんやペットがいる家庭
→ UV塗装がおすすめ。
食べこぼしや水こぼしにも強く、掃除がラク。
衛生的で、忙しいご家庭にぴったり。
▷ 人の出入りが多い空間
→ UV塗装が適しています。
耐摩耗性が高く、長期間美観を保ちやすい。
▷ 経年変化を楽しみたい、DIYが好きな人
→ オイル仕上げが向いています。
部分的な補修や塗り直しをしながら、自分だけの味わいを出せます。
6. 長く美しく使うためのメンテナンス性の違い
どちらの仕上げを選んでも、無垢フローリングを長く美しく保つためには、日々のメンテナンスが欠かせません。
ただし、仕上げ方法によってお手入れの頻度や方法が大きく異なります。
オイル仕上げは、木にオイルを染み込ませることで自然な風合いを保つため、定期的な再塗装が必要です。
表面の乾燥やツヤの低下が気になってきたら、専用のオイルを薄く塗り重ねるだけで、しっとりとした質感がよみがえります。
部分的な補修も自分で行えるので、手をかけながら“育てていく”楽しみがあります。
一方、UV塗装は表面に強い塗膜があるため、汚れや水分が染み込みにくく、普段のお手入れは乾拭きや水拭きで十分。
再塗装の必要もほとんどなく、忙しい家庭や店舗など、日々のメンテナンスに時間をかけにくい空間に向いています。
無垢材は手をかけた分だけ表情を変える素材です。
どちらの仕上げを選んでも、定期的な掃除と湿度管理を意識すれば、美しい状態を長く保つことができます。
7. メンテナンス方法の違い
無垢フローリングを長く美しく保つためには、日常のお手入れ方法を知っておくことが大切です。
仕上げ方法によって掃除や補修の手順が変わるため、ここではオイル仕上げとUV塗装それぞれの具体的なメンテナンス方法を紹介します。

オイル仕上げのメンテナンス
・掃除方法:乾いた布や、固く絞った湿った雑巾で拭き掃除。水を多く使うと染みやすいため注意。
・定期メンテナンス:年に1回程度、オイルを薄く塗り重ねることで表面の保護力と艶を回復。
・小傷の補修:紙やすりで軽く擦り、オイルを塗るだけで目立たなくなる。DIY感覚で手軽に行えるのも魅力。
UV塗装のメンテナンス
・掃除方法:乾拭き、水拭き、中性洗剤での拭き掃除が可能。汚れや水分に強いため日常の掃除は簡単。
・定期メンテナンス:ほぼ不要。表面の塗膜が長期間保護してくれるため、再塗装の必要は基本なし。
・傷の補修:深い傷は部分補修が難しく、専門業者による補修が必要。表面の美観を維持するには、家具の滑り止めやマットの活用がおすすめ。
【ここが大切】
無垢フローリングは、手をかけるほどに味わいが増す「育てる床」です。
オイル仕上げは自分で補修や再塗装を楽しむことができ、UV塗装は日常の掃除だけで美しさを長期間保てます。
自分の暮らし方に合わせて、最適なメンテナンス方法を選ぶことが、無垢フローリングを長く愛用するポイントです。
8. よくある質問(FAQ)

Q1:オイル仕上げは手入れが大変?
オイル仕上げは定期的な再塗装が必要ですが、作業自体は簡単です。
乾拭きや固く絞った雑巾で日常の掃除を行い、年1回程度オイルを薄く塗り重ねるだけで、しっとりとした質感と防汚性を維持できます。
小傷も紙やすりとオイルで部分補修が可能なので、自分で手をかけながら“育てる楽しみ”を味わえます。
もっと詳しくメンテナンスについて知りたい方はこちらのコラムへ↓
https://www.e-kenzai.jp/info/column/20230410_maintenancecollects
Q2:UV塗装でも木は呼吸するの?
UV塗装は表面に塗膜を作るため、一見すると木が呼吸できないように思えます。しかし、無垢材は裏面やジョイント部分から自然に湿気を調整するため、呼吸機能は維持されます。
つまり、UV塗装でも無垢材ならではの調湿効果は十分に活かされ、快適な室内環境を保つことができます。
さらに、表面の塗膜が木を保護してくれるため、日常生活での水こぼしや汚れにも強く、安心して使えるのが特徴です。
Q3:UV塗装の床は傷がついたらどうすればいいですか?
UV塗装は塗膜で表面を保護しているため、日常の掃除や軽い摩耗には強いですが、深い傷や塗膜の剥がれは自分で補修するのが難しく、専門業者による部分補修が必要です。
傷を防ぐために、家具の脚にはフェルトやマットを敷くなどの対策がおすすめです。
Q4:小さな子どもやペットがいても大丈夫ですか?
・オイル仕上げ:温かみのある手触りを楽しめますが、水や汚れが染み込みやすく、こまめな掃除と定期メンテナンスが必要です。
・UV塗装:耐水性・耐汚性が高く、日常の掃除だけで美しさを保てるため、小さな子どもやペットがいる家庭に向いています。
Q5:オイル仕上げとUV塗装、どちらが長持ちしますか?
耐久性だけで言えばUV塗装の方が長持ちします。
ただし、オイル仕上げは定期的にメンテナンスすることで、美しい状態を維持できますし、経年変化による深みや風合いを楽しめるという魅力があります。
9. まとめ|自分の暮らし方に合った仕上げを選ぼう

無垢フローリングは、オイル仕上げ・UV塗装どちらを選んでも、木ならではの温かみや自然な風合いを楽しめる魅力的な床材です。
重要なのは、自分の暮らし方や空間の用途に合った仕上げを選ぶことです。
オイル仕上げは、自然素材の質感や手触りを重視する方にぴったり。
時間とともに深みが増し、手をかけながら育てる楽しみがあります。
小傷の補修も自分で簡単にできるため、DIY感覚でお手入れを楽しめます。
UV塗装は、耐久性や汚れに強く、忙しい家庭や人の出入りが多い空間に最適です。
毎日の掃除だけで美しさを保てるため、手間をかけずに長く使えます。
深い傷や塗膜の剥がれには専門業者による補修が必要ですが、日常生活ではほとんど問題になりません。
無垢フローリングは手をかけた分だけ味わいが増す素材です。
ライフスタイルに合った仕上げを選び、定期的なお手入れを行うことで、快適で美しい住まいを長く楽しむことができます。
e-KENZAIでは、オイル仕上げ・UV塗装の両方に対応した無垢フローリングを豊富に取り揃えています。
気になる方はぜひ サンプルやショールームで実際の質感や色合いを確認してみてください。
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